去る平成31年3月21日、松光寺本堂におきまして、恒例の彼岸法要を厳修いたしました。

事前の天気予報では「春の嵐」とありましたが、当日は大変な好天に恵まれました。おかげさまで先住職も快復が進み、法要の声が良くなったと皆様喜んでくださいました。

今回は住職より「浄土宗のご法要の流れ」と題してご法話をさせていただきました。

この式次第は江戸時代ごろからの流れをくむもので、法要や地域により多少の違いはありますが、「仏様をお迎えし、お経を唱え、ご供養を手向け、極楽浄土にお見送りする」という大きな流れがございます。一つ一つの項目は、色々な経典から浄土宗において大切な部分を抜粋したものです。ご法要の中心では、「心からお念仏をしてくださる方を、一人も漏らさず極楽浄土にお迎えしたい」という阿弥陀様のお志を説くお経をお唱えしております。

また、ご法要の後半では「お念仏のご功徳(ご利益)を自分以外にも手向ける尊さ」についても説かれております。阿弥陀様という仏様は、お念仏を唱える方々のお志を汲み取られ、唱えた方ご自身のみならず、その方にとって大切な方々にも功徳を届けてくださる仏様です。毎回ご法要の締めくくりとして、ご参列の皆様に「本日欠席の方々にも皆様の暖かいお気持ちをお手向けください」とお願いしておりますが、今回はひときわ大きなお声でお念仏をご唱和いただいたように感じました。皆様も、ご命日などの折にお念仏をお唱えいただければ、極楽浄土の亡き方々もお喜びになられることと存じます。

桜の花もいよいよ満開となり、春爛漫の風情でございます。当山墓所からも、借景ながらお花見ができますので、お参りがてらぜひ楽しんでいただければ幸いです。

合掌 南無阿弥陀仏