11月29日(水)、熊本教区阿弥陀寺様にて、全国浄土宗青年会別時念仏会が行われました。
別時念仏会とは、志のある者が集まり、法要リーダーの大きい木魚の音に合わせながら、それぞれ手元の小さな木魚を叩きつつ、普段の法要より長い時間に渡って南無阿弥陀仏のお念仏をお唱えする行事です。
全国浄土宗青年会の名の通り、日本全国津々浦々より150名余の僧侶が参集し、60分程度のご法要をお勤めさせて頂きました。

今回は、法要の前に熊本地元の消防員であり、タレントでもある山内要さんより、「物の備えと心の備え」と題しまして、昨年4月の熊本震災の際に消防団員として、約1000人もの避難者の生活する避難所のリーダーをお勤めになられたご経験をお話頂きました。山内さんは、60枚しかない毛布を1000人で分かちあうためのアイデアや、避難所で発生する数々の難しい問題への判断をあえて独断で決定することで、より速やかに物資を避難者へ届けることができたことをお話くださり、僧侶たる我々には、職業柄地域の皆様に託されている信頼を活かし、是非「おせっかい」をするリーダーとなって欲しい、と御教示くださいました。

その後の別時念仏会では、長時間の正座が不安ではありましたが、この1年間筋肉トレーニングを続けてきたためか、今年春先の別時念仏会よりも足の痛みに気を取られることなくお勤めをすることができました。女性であっても、筋肉の大切さを改めて知るとともに、健康のありがたみや、励ましてくれるトレーナーの方々、ともにトレーニングに励む先輩方の姿も喚起されました。様々な雑念も心に浮かんでまいりましたが、より速やかに阿弥陀様に思いを戻すことができたように思います。

その後の懇親会では、普段お会いすることが難しい各地方の方々と親睦を深めることができました。
このような修行の機会を頂きましたことを、皆様に感謝申し上げます。

合掌

熊本別時01

熊本別時02